大腸内視鏡検査

大腸内視鏡で大腸がん予防


大腸がんは40歳以降に発生することが多く、西洋諸国では消化管のがんの中で最も多いものです。日本でも食生活の欧米化にともない、大腸がんによる死亡率は年々増加しています。この増加中の大腸がんと大腸ポリープとは密接な関係にあり、大腸がんのほとんどが大腸ポリープから発生すると考えられます。従って、大腸ポリープを小さいうちに切除することが大腸がんを予防することにつながります。


大腸ポリープとは


腸の内側にいぼ状に飛び出た病変を総称して、ポリープと言います。通常は良性のことを指し、約80%は腺管腺腫と呼ばれるポリープです。腺管腺腫はがんと関係が深いと言われていて、実際、腺管腺腫とがんがミックスしていることがよく経験されます。ポリープが大きくなるに従い、がんの合併が多くなります。5mm以下では0.2%前後、6mm以上になると、数%がんの出現があります。(10mm以上で7~8%)。ポリープの中には、あまり盛り上がらず、地を這うように広がる物や、むしろ凹んでいる物も数多く見出されるようになりました。その中には小病変にもかかわらず、がん例が存在することも明らかになっています。がんや大きなポリープは一般に表面が脆く、出血しやすいと言われています。そこで、健康診断や人間ドックにおいては、大腸がんやポリープのチェックのために、便の中に血液が混入していないかどうかを調べること(便潜血反応と言います)があります。便潜血反応は出血していないと陽性になりません。たとえ出血していたとしてもごく微量であったり、採取した便にたまたま血液がない場合は、病変があるにもかかわらず、便潜血反応が陰性となる場合があります。私が最も恐れることは、検便をやったその結果が何でもなかったので、自分には大腸がんあるいは大腸ポリープはないと思いこんでしまうことです。大腸内視鏡検査は、大きな病変はもちろんのこと、微小がんや早期がんの発見に威力を発揮する精密な検査法です。さらに他の検査法との最大の違いは、発見したポリープなどをお腹の手術をすることなく切除できる点です。がんやポリープの症状としては、血便にまつわるエピソードが多いのですが、10mm前後のポリープ、早期がん例ではほとんど症状はありません。便潜血反応陽性の方はもちろんのこと、たとえ上記の理由で便潜血反応陰性の方も、大腸内視鏡検査をお受けになることをお勧めします。

大腸内視鏡検査の流れ


胃・大腸内視鏡検査、その他診療内容について


胃内視鏡検査

当院では、特殊光によって粘膜の微小な血管や腫瘍の模様を強調し、小さな病変でも見落とさず発見することが可能なNBIの内視鏡を使用しています。

大腸内視鏡検査

10mm前後のポリープ、早期がん例ではほとんど症状はありません。そのため、便潜血反応陰性の方も、大腸内視鏡検査をお受けになることをお勧めします。

その他診療

胃腸科、肛門科、内科、外科、一般外来など各症状に対して診断及び適切な治療を施します。健康診断、人間ドック、予防接種、オンライン診療等も行っております。